本記事では、小規模多機能ホームで施設ケアマネと看護師を兼任していた女性の退職までに至った経緯を紹介しています。
小規模多機能で施設ケアマネをしていた女性のプロフィール
- お住い都道府県:岐阜県
- 介護職歴:10年
- 小規模多機能での勤務年数:1年半
- 小規模多機能の職員数:15名
- 保有資格:看護師・介護支援専門員
- 年収:約2,800,000円
- 処遇改善手当支給額:あり
小規模多機能の給料詳細について
基本給は18万円ほどで、手当は処遇改善手当、資格手当がつきます。
ボーナスは年2回で、昇給はありませんでした。
また、サービス残業に関してはケアマネは、資格手当があるため、いくら残業しても残業手当はつきません。
仕事が追いつかず、毎日の残業はもちろん、休日にも出勤し、事務仕事をこなしていました。
看護師のヘルプをすることもあり、残業・休日出勤をすることも
小規模多機能のケアマネは現場と常に接しています。
ご利用者様の様子が手に取るようにわかること、現場の職員から事細かに情報を得られること、それはケアマネとして大きなメリットでもありますが、ご利用者様やその家族、現場スタッフとの板挟みになるという点では、大変なストレスでした。
ご利用者様やご家族の事情、それらを踏まえてサービス内容やスケジュールを決めていくのですが、全ての情報を現場スタッフに流すわけではありません。
サービス提供に影響がなければ、ごく一部のスタッフだけで留めておきたい情報もあります。
小規模多機能は、限られたサービスを、ある意味、ご利用者様全員でシャアするような形態です。
受けるサービスの多い方、少ない方、それは様々です。
ある事情から、サービスに偏りがあるように思われても仕方のないケースがあり、その時には、現場スタッフから「○○さんばかりサービスが多すぎる。」と不満を投げかけられることがありました。
そのスタッフの訴えは正しいものでした。
しかし、全てのスタッフに話すことのできない止むを得ない事情からのことで、内容は話せないが事情があってのことだからと、その都度話をするしかありませんでした。
そこで一緒に勤務したスタッフの方々は、本当に素晴らしい方達ばかりでした。
仕事に対する想い、ご利用者様やご家族に対する想いが強く、もちろん人柄も良く、信頼できる仲間でした。
ただ、想いが強いばかりに、意見を戦わせること、お互いに涙しながら話し合うことも度々ありました。
ご家族との関係は良好だったと思います。
ただ、困ったエピソードとしては、
介護の相談を超えて、子育てや受験の相談で面談が長くなった。
同世代で独身の息子さんに好意を持たれ、特に用もないのに度々訪ねてこられ、私の仕事が進まなくなってしまうことが度々あった。
この辺りの線引きがどうも苦手でした。
また、私はケアマネであり看護師でもありました。
専任の看護師は常勤・パートで各1名の勤務。
時間帯によって看護業務が手薄な時にはヘルプに入ったり、急変時の対応、受診付き添いなど、看護師としての仕事を任されることもありました。
同敷地内には、グループホームがあり、医師の指示によっては、具合の悪いご入居者様の看護に当たることもありました。
通常のケアマネ業務でも多忙でありながら、こうした突発的な看護師としての仕事もあり、残業は免れませんでした。
気づかないうちに、『うつ病』になり、退職
このような激務の中、腰痛と子宮内膜症に悩まされました。
仕事の合間をぬって、整形外科、婦人科、漢方内科などを受診し、なんとか体調を整えながら仕事を続けていました。
漢方内科では、ニンニク注射を打ってもらっていました。
当時、実家に住んでいたため、食事や洗濯は母がしてくれており、私は家に帰れば、食べてお風呂に入って寝るだけ。
休日は、ひたすら寝るか、仕事の残りをするために出勤して、事務所に籠り「私はいません!」とスタッフに言付けして、電話や来客対応はせず、ひたすら事務仕事を片付ける、といった感じでした。(そうでもしなければ、仕事がまわりませんでした。)
ある時ふと思ったことは、「私って何のために仕事してるんだろう???」
そんな中、通っていた漢方内科の先生に言われたことは「○○さん、もうこれはうつ状態だから、仕事は休んだ方がいいよ。」と。
言われた時は「これがうつですか?」と、頭がクエスチョンマークだらけでした。
体調は悪いながらも、気はしっかり保っているつもりでした。
しかし、体が私に休むようにとブレーキをかけている事に気づかず、知らず知らずのうちに、心身ともに大きなダメージを負っていたのでした。
そして、心療内科を紹介され、半年ほど休職しました。
勤め先からは、ケアマネが辛ければ看護師として仕事をすればいいからと、配置換えを提案してもらいましたが、当時の私はしばらく医療や介護といった仕事からは距離を置きたいと思い、退職しました。
ケアマネの仕事が嫌いだったわけではありません。
ただ、面談の時間調整や、現場との兼務など、自身の業務管理ができず、荷が重くなるばかりで、結果体調を崩すに至り、このような結果となりました。
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